平日の街中で
桜が咲き始め、川沿いが華やいでいます。さすがにお弁当を広げている人は見かけませんが、穏やかな面持ちでそぞろ歩く人々。マスクはしていたり、いなかったり。
桜はすごいな、と思います。花の下を通る人たちの周りの空気、時間をゆったりとした流れに変える。
けれど、そんな和やかな様子の行き交う人たちを見ながら、不安になりました。
取り残された不安です。どこかでニュースを聞き逃したのだろうか、という不安です。世の中は、私の知らないうちに何か大きく動いたのではないかしら?
「取り残された」とは言え、緊迫した異変を感じたわけではないので、厳戒態勢が緩和されたのかしら、という程度のものでしたけれど。
「不安」というのは、「情報をリアルタイムでキャッチできていないかもしれない」ことに対しての不安です。
【過去記事】
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思うに
職場でも、友人や知人からの連絡でも、今はコロナウイルスのことが必ず話題にのぼります。そしてそれは、必ずしも、国が意図するところと合致しているものではありません。
例えば、「コロナウイルスの罹患率よりインフルエンザの罹患率の方が高い」とか、「コロナウイルスでの死亡者数より、お餅を喉に詰まらせて亡くなる人の数の方が圧倒的に多い」だったり。
例えば、「ウイルスは熱に弱いから、もうじき(暖かくなれば)死滅する」だったり。
「下手に騒いで行動制限することで、飲食店などは開店休業。営業妨害だ」だから、「過剰な防衛体制で経済を止めてはいけない。普通に生活しよう」だったり。
危機感を伝えるのに、どうして、国だけでなく、マスコミも、もっとシンプルに表現しないのでしょう。
「コロナウイルスは、現在、有効な治療法が確立されておらず、特効薬もない。爆発的に流行して患者が増えてしまった場合、対処する術がない」と。
数字の使い方も誤解を招く。現在の患者数や死亡者数だけではなく、感染速度や、世界での発祥範囲を図式化や数値化するとか。
免疫力の低下している病人や高齢者での重篤化が深刻だと聞きます。
日中のテレビを観ている可能性の高い高齢者の方々に向けて「オーバーシュートを回避するため、週末のロックダウンに協力を。密閉した場所では、クラスターとの接触により、さらにアウトブレイクする可能性があります」と表現するのは、想像力と思いやりがなさすぎます。
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週末(土曜日)の図書館で
一日中、雨。冷たい雨でした。
夕方、閉館間際の図書館に借りていた図書の返却に行きました。入り口が3つのゲートに分かれているのですが、中から、何組かの人たちが出口に向かってきました。
ぶつからないように、一番奥側のゲートへ向かうと、中央ゲートから出ようとしていた親子がいたのですが、その中の女の子が一人、ぱっと家族から離れて私の通過しようとしているゲートの前に両手を広げて立ちはだかります。
一瞬、通せんぼの格好をした彼女は、そのまま、身体を左右に大きく振りながら、私の方をねめつけて、わざとぶつかるようにしながら通り過ぎていきました。
瞬間に彼女を避(よ)けましたが、女の子は「ちっ」と舌打ちするような音を立てて、私に「イーッ」と憎まれ顔をして通り過ぎて行ったのです。
それを見ていた筈の親は何事もなかったかのように図書館から出て行きました。
【過去記事】
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週末(土曜日)のバスの中で
雨の中、実家に帰っていたのですが、帰りのバスは、いつものように遅れていました。皆、外出を控えて道路は閑散としているかと思っていたのですが、意外に交通量も多く、いつもに増してドライブマナーが悪い。
一時停止しない車、スマホを見ながら進む車。
そんな中、やっと到着したバスは、いつもよりは少ないけれど、そこそこ乗客がありました。
雨です。
傘を畳んで乗り込む乗客の動作も、普段よりは時間がかかります。
運転手さんが何か独り言をいいながら舌打ちする。
停留所から合流できないのです。運転席から右腕を出して合図しているのに、車は一向にバスを流れに入れさせない。
信号が変わっても、間に入らせず、青になると次々に進んで行って流れを止めない。
状況は分かる。
それでも「コノヤロー」舌打ちをしながら、左足でダンっと床を踏んでいる様子を見ると緊張します。
運転席の間近に座っていた男性がキョロキョロと周囲を窺うようにしながら居心地悪そうでした。
無事、着きますように、と祈る思いでした。
【過去記事】
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週末(土曜日)のドラッグストアで
「マスクはまだ入りませんか」女性が店員さんに聞いていました。
店員さんは親切に「普通のマスクは、まだ入荷がありませんが、夜用のマスクが入っているので、アロマシートを抜いて使ってもらえれば。ちょっと割高ですけど」と 答えていました。
今は、除菌シートも手に入らないのですね。
ずっと好きで使っていたお掃除シートがいつ覗いても入荷されていません。
スナック菓子が安いので、そのドラッグストアは、いつもは中国からの観光客で賑わい、彼らの買う量が半端ないので、いつからか数量制限をするようになっていたのですが、土曜日は、お客も少なく、スナック菓子はどれも個数制限なしで買えました。
【過去記事】
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まとめ
街の空気や人の様子が、少しずつ普段と違ってきています。余裕がなくて、ぎすぎすした感じです。
ニュースは、不安を煽るのではなく、適切に状況を伝えるものであってほしい。
表現の基準は、義務教育を終えた人が、普通に(言葉の意味を調べることなく)理解できるところに置くべきです。
ニュース速報も含めて、テレビをつければ毎日毎日コロナウイルス関連のことばかりです。
危機感を持ちつつ、パニックを起こさせないための情報であるなら、あまねく全国に伝えるには、もっと優しい表現に配慮してほしいと思うのです。
番組によっては、きちんと解説しているものもあるかもしれません。それでも、私がたまたま見たニュースでは、「パンデミック」「ロックアウト」「クラスター」などの言葉が躍っていて、私は、戸惑いました。
買い占めも、ニュースの表現も、運転マナーも、なにもかもが、何だか急激に他者への配慮を欠いてしまっているような気がして、怖いなあと思うのです。
そう言えば、アメリカでは、新しい流行語が出てきたそうです。
ストリートのスラングを定義するオンライン辞書である「アーバン・デクショナリー」が、新型コロナウイルスにからんで「トイレットペーパーを買いだめする人や、新型コロナに対して適切に予防的な行動をとらない人たちのことを呼ぶ完璧な名称を作った。コビディオットである」と米紙「ニューヨーク・ポスト」は、報じている。
自分勝手にモノを買い占め、新型コロナ予防策を全無視する「バカ者」を米国はこう呼ぶ(クーリエ・ジャポン) - Yahoo!ニュース
【過去記事】
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