※初投稿日:2020-10-03
妹夫婦が、買い物にでかけないかと、母を誘いに来ました。
いつもなら、私にLINEで連絡があります。
同行するつもりはありませんが、いつもなら「一緒に行きましょうよ」と声がかかる。
それが・・・何だかコソコソしていて、母に尋ねると「ああ、今日ねえ、買い物に出かけてくるわ」との返事。
妹が来るなり慌てて玄関先へ飛び出す母と、家に上がろうとしない旦那さんと、玄関先の上がり框(かまち)に腰かける妹。
「いつもありがとね」顔をのぞかせた私を見るなり
「お姉ちゃん、大丈夫!? また辞めたんだって!? いろいろあるとは思うけど、少し我慢すれば慣れたんじゃないの?」
妹がまくしたてる。
妹には、辞めるかもしれない、とは伝えていましたが、辞めたことは言っていません。
どうやら母が話したらしい。
最近の母の態度には、ずいぶんと棘があります。
朝いちばん、顔を合わせて「おはよう」と言うときから。
「なんで。なんで。なんで・・・!」と責める声がオーラとなって家じゅうに反響しているようです。
世間体が悪い。
何かにつけて、この言葉を使う。
どう話したら、妹の態度もこんなに変わってしまうのか・・・考えない方がいい。
考えると生活できそうにありません。
母の足腰は弱り、耳も遠くなり、一人暮らしの限界がそろそろ見えているというのに、この現状には誰も目を向けません。
ただ、年老いた母が、嫁にも行かず働きもしない娘の面倒を見ている、そんな状況になっているようです。
厳しいな。
腹は立たないけれど、情けない。
妹には
「辞めたんじゃない、辞めさせられたの。今月から受託した教育訓練の設備が、生徒40人受け入れるのに、トイレが1つしかなかったのよ。それで、社長が、インターンシップの学生を隣のビルに偵察に行かせて、トイレの個数と不審者扱いされなかったかどうか報告させたの。それで、その数を、自社設備として申請して、設備管理者を私にしたので、隣のビルに承諾を得るべきだと言ったのよ。
そうしたら、社長が激高して『5万円の仕事をとるのに必死になっているのが、1回喋って100万取ってたお前に分かるか!もういい、今日で辞めろ!』って。
但し、辞める時は必ず退職届を出せ!って何度も言われたの。
『もしこのことを謝って、一生うちで働かせてくれ、と言ったら許してやる』って言うから、それはできません、って言ったら全社員に向けてメールが出されたの。
『怒りが治まらない。ビジネスマインドのない人間とは関わらない方がいい』って。
あんまり怖かったので、話し合いの余地はないって思ってね。
しかも、出禁の役所や商工会議所がいっぱいあって、トラブルいっぱい抱えてたのよ」
かいつまんで話してはみたものの、分かってはもらえないだろうな、と思います。
新しく応募した企業は、書類選考に10日、面接選考に10日かかります。
まだ、返事はきていませんが、リスタートの難しさがひしひしと身に染みているのです。
何だかもう、不安と孤独の境目も、自尊心のかけらも見えなくなってしまいそうです。
・・・それでも、わたしは生きている。すごいですね。