書けば書くほど、文章が下手になっている気がする。
最近ずっと悩んでいます。
ライティングの仕事をしていると、締め切りに追われてついやっつけ仕事になってしまいます。
なんだか1つづつ「片づける」ような感覚で書いているのです。
珍しく少し余裕ができたので、書きあがったものを一晩寝かせて読み直してみました。
なんて自分本位で、まどろっこしい*1文章!
心底嫌になります。
本書は、分かりやすく伝えるためのテクニックをまとめたブルーバックスシリーズの第1冊目です。
2冊目はコチラ>>【本の紹介】『「分かりやすい文章」の技術』by 藤沢晃治 - 迷子の日記。行ったり来たり。
著者は、分かりづらい表現の元凶を「親切心の欠如」だと言います。
先日、編集者から「”です”、”ます”が連続しすぎ」と納品した案件の差し戻しの連絡がありました。
ライティングをはじめて、文末の繰り返しと読むときのリズム、読みやすさの関係について知りました。
>>Webライティングの仕事で教わったこと - 迷子の日記。行ったり来たり。
「です」や「ます」など同じ文末表現を連続して使うのは3回まで。
文章のリズムや文末を意識して書くことができないのは表現力が足りないからだ、と言われます。
心得て、ちゃんと書いているつもりでした。
差し戻された文章を読み直しても、3回ルールはきちんと守っています。
ただし、今一つしっくりこないのも事実です。
すぐに編集者に連絡して、文末のルールは守っているが、何がだめなのか、と尋ねました。
私の書く文章は、文中にも「~ですが、~」とか「~ますが、~」というように”です”や”ます”が入っているため、文末に重なりがなくても全体の流れが悪く読みづらいのだそうです。
なるほど。
納得しつつも「なんと難しい」と凹んでしまいました。
本書では、分かりづらい表現を細かく体系化して例示しながら解説しています。
世の中に氾濫する分かりづらい文章、分かりづらい表現が、分かりやすく紐解かれていくのです。
いつまでももたもたと、書くことに試行錯誤を繰り返し悩んでいる身としては、思い当たる節節に心が痛みます。
事例の中には駅構内の案内板や見慣れたお役所文書もあり、「あるある」と共感する人は多いでしょう。
ライティングの仕事を始めたばかりの方、ブログが書けないと悩んでいる方、そのほか文章で自分の思いを正確に伝えたいと思っている方におすすめの1冊です。
*1:まわりくどいこと