※初投稿日:2021年8月12日
映画公開と『ガリレオ』シリーズについて
本書が原作となる『沈黙のパレード』が、2022年に劇場版第3作として公開予定だそうです。されました。
福山雅治さん主演で人気の『ガリレオ』シリーズです。
『ガリレオ』シリーズはテレビドラマも大変好評で、劇場版は14年ぶりになります。
前作の『容疑者Xの献身』を初めて見た時は衝撃的でした。
何度見ても嗚咽が漏れてしまいます。
堤真一さんの抑えた演技と松雪泰子さんの美しすぎるくらいの美しさが、不条理な現実をよりリアルにより苛酷に見せます。
ラストシーンは自分でも驚くくらい胸が詰まりました。
とにかく名作だと思いました。
テレビドラマでは、福山雅治さん演じる天才物理学者「ガリレオ」こと湯川学教授の相棒を柴咲コウさんと吉高由里子さんが、それぞれ別シリーズで演じていらっしゃいます。
どちらも綺麗で好きな女優さんですが、こと『ガリレオ』シリーズに関しては個人的には断然、柴咲コウさん演じる「内海薫」が好きです。(あくまでも個人的な感想です。)
…で、14年ぶりのガリレオ『沈黙のパレード』では、この湯川・内海コンビが復活です。
小説『沈黙のパレード』
目には目を
本書を読んでいて、ふと浮かんだ言葉が「目には目を」です。
今回もいろいろと考えさせられましたが、強く感じたのが今の世の中には理不尽が多い、ということです。
現在のように国中が不安定な状況のなか、司法さえも頼りにならない世の中で前を向いて生きていくことは難しい。
目には目を…です。
しかしながら、神様は厳しい。
厳しい神様の役を「ガリレオ」こと湯川教授がどのように務めるのか。
哀しみを身内に持った人たちの一途な思いは、本当に岩をも通す力があるのか。
人は愚かで悲しくて、などとどこかで聞いたような陳腐な言葉が浮かんできます。
個人的には、読んでいくうちにどんどんと共鳴や怒りは収まっていく感じでしたが、配役を考えながら読むのもまた楽しかったです。
本書を読んだ頃は、少し調べたところでは、まだ配役は発表されていないようです。ませんでした。
映画公開までにはしばらく時間があるので、映画を観た人も観ていない人も「この役は誰かな」と想像しながら読んでみるのもおすすめです。