迷子の日記。行ったり来たり。

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【映画の紹介】『マチネの終わりに』

初回投稿日:2022/03/04/223730



映画『マチネの終わりに』は平野啓一郎さんの同名小説が原作です。

2019年の11月に公開されました。

 

主人公は、クラッシックギタリストの蒔野聡史とフランスでジャーナリストとして活躍している小峰 洋子。

蒔野聡史を演じるのは福山雅治さんで、小峰洋子を演じるのは石田ゆり子さんです。

 

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華やかな背景を舞台に、独身の男女が出会い、さまざまな偶然や関係者の思惑が重なって、互いに惹かれながらも一度は別々の人生を歩みます。

 

行違ってしまったものの、心の奥底では互いのことを忘れられないでいた二人は、ある日再会することになります。

 

それぞれ、家庭を持ち、子どももいます。

 

別々の場所で誤解のいきさつを知った二人の再開の場所は、再起をかけた聡史のニューヨークのコンサート会場でした。

 

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普段、あまり映画でラブストーリーは見ません。

つい自分の記憶と重ねてしまったり、設定に全く共感できずに置いてけぼりを食ったりして、見る行為だけでなく自分の感情も面倒くさくなってしまうからです。

 

今回もそうでした。

 

聡史と洋子の仲を裂くのは、長年彼を思い続けていた聡史のマネージャーです。

タクシーに置き忘れた聡史のスマートフォンを取りに行くのを口実に、洋子からのメッセージを盗み見て勝手に別れのメッセージを送ります。

 

「ああ、こんな人、いる」思い出したくない顔が浮かんできて憂鬱になる…。

出会いも別れもなんて陳腐で稚拙なの…とつい作品に悪態をつきたくなります。

 

最後まで観たのは、主人公を演じた福山雅治さんと石田ゆり子さんが、何というか…潔く見えたからです。

 

お二人とも、見事に中年男と中年女でした。

若作りすることなく、年相応の。

 

映画は、コンサート会場の近くにある公園で終わります。

池を挟んで、二人は互いの姿を確認し、うっすらとほほ笑むのです。

 

大団円と感じるか、ふたたび互いの生活に戻ると想像するか、感じ方は人それぞれです。

 

 

原作のマチネの終わりに(平野啓一郎著)は、第2回渡辺淳一文学賞を受賞なさっています。

 

映画の終わり方が気になるので、原作を読んでみようと思います。

 

マチネの終わりに 文春文庫 / 平野啓一郎 ヒラノケイイチロウ 【文庫】