迷子の日記。行ったり来たり。

本当に本当に本人以外にはどうでもいいようなことをつらつらと書き連ねています。このブログにはアフィリエイト広告を使っています。

2025年8月14日。あなたと食事なんて、何年ぶりかしら…

ここ最近は、食事をしたことを忘れてしまうことはあっても、あまり幻聴などは見られなかったのに、この日、母は久しぶりに私を驚かせてくれました。

17時前、「そろそろお夕飯の支度をするわね。お洗濯片付けてからだから、少しバタバタするけれど。うちは、お母さんと二人暮らしだから、バタバタは全部わたしだからね。他に誰もいないからね」ひと息に説明を済ませます。

すると、満面の笑顔で母が言ったのです。
「うわぁ、うれしい!お姉さん、期待してるからね!」
右手でグー(Good)のジェスチャーをしながら。

そして、私が何か思うより先に、さらに続けました。
「まあ、何十年ぶりか知らねえ。あなたと食事するなんて。しかも、今日は作ってくれるんでしょう?お母さん、本当に楽しみよ!」

 

私は思わず口にしてしまいました。
「えっ、お母さん、何言ってるの?」

慌てて言葉を選びながら、問いかけます。

「…じゃあ、お母さんは、いつも食事はどうしてるの?」

母は、しばらく私を見つめてからぽつりとこう言いました。

「あなた、難しいことを聞くわねえ」

ああ、また始まった――そう思いました。

介護で一番つらいのは、排泄の世話だとずっと思っていました。確かにそれは間違いではありません。今もそう感じています。けれど、幻視や幻聴に寄り添うことも、精神的な負担はとても大きいのです。

しばらく母の様子をうかがっていましたが、小首をかしげて黙ってしまったので、もう一度聞いてみました。
「お母さん、いつもどうやってご飯食べてるの?」

母は、はあ、はあ、と頷きながら言います。

「そりゃそうよねえ。お母さん、今、なんにもできないものねえ。作るとしたらあなたしかいないわよねえ。まあ…毎日作ってもらって忘れるなんて、失礼な話よねえ。」

本当に納得して言っているのか、私が言わせてしまったのか、わかりません。

つい、念を押してしまいました。

「いつも、私と一緒に食べてるじゃない。朝ごはんも、お昼ごはんも、晩ごはんも。いつも私が作ってるじゃない」
「そうよねえ…ははは」
おかしそうに笑うので、私もつられて声を上げて笑いました。

笑いながら、口の中に砂が溜まっていくような、ざらついた息苦しい感覚が広がっていくような気がして――少しだけ、泣きたくなりました。