いつ以来か、もうすっかりご無沙汰していた父が明け方の夢に登場しました。
前夜はなかなか寝つけず、眠ろうとすればするほど目が冴えてしまい、良くないと思いつつも動画を見て時間をやり過ごしていました。
「こんな寝方をしていたら、明日は寝坊するかもしれない」
そんなことを考えながら時計を見ると、1時50分。そこでようやく記憶が途切れました。
目覚める前に見ていた夢では、私がだれか知らない高校生くらいの女の子に勉強を教えていました。彼女の顔ははっきり見えていたのに、起きてしばらくするとすっかり忘れてしまったのは、当たり前のようで不思議なようで。
やがて、夢の中で母に呼ばれます。階下から聞こえてきたのは、今の母の声。
最近の母は、寝室から私の姿が見えると「おねえちゃん、起こして」と呼びます。日に日に筋力が衰え、自力で起き上がることが難しくなっているので、トイレに行きたくて目覚めるとどうしても切羽詰まった声になるのです。
そんな声で夢の中でも呼ばれたので、私は女の子に「ごめんね、ちょっと降りてくる」と声をかけて階下に行きました。
不思議なもので、夢の中では、はっきりと彼女が開いていたテキストの文字が読めて、何を教えていたのかはっきりわかったのに、これも今ではぼんやりとしています。
目覚めたときは、まだ寝ぼけていたのか「ああ言ったほうがわかりやすかったかも」などと考えていたのもおかしい。
そして。
階下に行くと、40代か50代くらいの若々しい母と父がテーブルを囲んでいました。
私は「あら、お父さん。どこに出かけてたの?久しぶりねえ」と父に声をかけます。
あまり父の夢は見ていませんが、見るとたいてい私は「どこにいたの?久しぶりねえ」と声をかけるみたいです。
父が「これ食べてみ。美味しいから」
テーブルにはカレーうどん。鉄板とお皿にたっぷり盛られていて、母と父はすでに食べ始めていました。なぜカレーうどんなのかもわかりません。特に家でよく食べたメニューではないけれど、おうどんは父の好物でした。
ただ、母が楽しそうに食べている姿は夢の中でも不思議な光景でした。
父が亡くなってしばらくは「寂しい」と口にしていましたが、数年と経たないうちに嫌な思い出ばかりが浮かんでくるようで、父のことを懐かしむ声は聞かれなくなっていたからです。
夢の中でも私のお皿は別にしてくれていたのもうれしいことでした。
「あの子たちも喜ぶだろうから、ちょっと持って上がってくるわね」と言いつつ、私が思い浮かべていたのが二人の妹なのも不思議です。
待たせているはずの女の子のことは、後から思い出しました。
「彼女もいるから、取り皿がいるわね」
そして、女の子よりも先に妹のことを思い出したことで「これは夢」と思います。
そこでふっと目が覚め、時計を見ると7時20分でした。
◆◆◆
毎日いろいろなことがありながら、文章にまとめることができず、ただ時間だけがものすごい速さで過ぎていきます。
最近は介護用品も次々と買い足しました。
介護一色になってしまった日々に、父は何を思って現れたのか。
相変わらず何も言ってくれないのでわからずじまいです。