独り身を正す
もくじ
向かいにマンションが建ちました
なんだかあっという間のできごとでした。実際には、半年もかかっていないような気がしますが、今の工法だと当たり前なのかもしれません。
6階建てですが、高さとしては、私の住んでいるマンションよりも随分低い感じです。出来上がったと思ったら、もう入居なさっています。これも、当世当たり前のようです。
で、その新築マンションですが、私の住んでいるマンションに向かっている壁面は、ベランダ側ではありませんが、明かり窓*1が設けられています。
そして、ちょうど私の部屋のベランダと真向いの高さに、5階の部屋の明かり窓があって、そこからよく男性が体を乗り出してこちらを見ているのです。
私の部屋を見ているわけではないと思いますが、出勤前に窓を開けるとこちらを見ている男性と目が合う気がします。
私の住んでいるマンションのベランダは、かなり高く目の細かい柵が外から中が見えないようにしっかりとした目隠しになっているので、今までは、天気の良いときなどは、気にせず、洗濯物を干したりしていました。
マンションの建設中も外側にシーツを干して、平気で下着などもベランダに出していたのですが、今はどうも気になります。
その男性が、結構恰幅がよく、普段はTシャツを着ていて、もじゃもじゃのロン毛で・・・と、目の悪い私が、メガネがなくても判るくらいしっかり見えるのです。
夜、部屋に灯がともるころには、窓から顔を出している男性が、こちらからはっきり見えるので、よくよく考えなくとも「逆もまた然り」であることは明らかです。
独り身を正す
不思議なもので、長く暮らしていても、どんなに見慣れた風景であっても、そこに新しい建物ができた途端に、今までがどうであったか思い出せなくなります。
今、マンションが建つ前の風景を思い出そうとしているのですが、駐車場であったか、(民家ではなかったと思うのですが)古い建物があったか思い出せません。
ただ、眼前を遮るものがなかったことだけは確かで、晴れた日の景色が大好きでした。そして、人目がないことをいいことに、夜に、煌々と部屋の電気をつけたまま窓を開け放って、月を見たり、〇〇流星群を見たりしていたのです。
それだけではなく、部屋には私一人です。裸同然の格好で、部屋をうろうろしても見咎める人はだれもいないので、真夏の頃はほぼ裸族です。
「独り身を正す」。
確か、昔読んだ向田邦子さんのエッセイ*2の中にあったと思います。
些細なことで父親と口論になった向田さんは、「出ていけ」と言う父親の言葉に「出ていくわ」と返して、そのまま家を飛び出し、一人暮らしを始める。
口うるさい親元を離れた途端に、開放感から生活態度が乱れます。飲み歩く、という意味ではなく、いわゆる「お行儀が悪くなる」のです。
食事をしながら、テレビや新聞を見る。部屋では下着姿で過ごす。お風呂上りに、身を整えないでくつろぐ・・・など。
何がきっかけであったかが思い出せないのですが、向田さんは、ふと我が身を振り返り、思うのです「独り身を正す」。
そして、私は、向かいの男性をきっかけに、このエッセイを思い出し、まさに「独り身を正す」ことを自分に言い聞かせるのです。
乱れた生活の中で、明日のことばかり不安がっていてもどうしようもない。私も今こそ独り身を正さなければならないと思ったところです。
買い物に出かける時も
最近の私は、お化粧をしないで「すっぴん」で外出することも平気になっていました。昨日一日寝て過ごしたので、今日はお水を買いにスーパーに出かけます。
こういう時に、ちょっと眉だけでも整える。ファンデーションくらいは塗ってでかける。こういうことをきちんとするかどうかは、自分が思っている以上に、生活の質に影響しているのかもしれません。
新消費税率に関する記事で、お水(ミネラルウォーター)に関する記載が中途半端でしたので、修正しました。
i-am-an-easy-going.hatenablog.com