贅沢な一日
昨日は、セミナーの後、受講生に捕まってしまい、立ちっぱなしで1時間過ごしました。
最終勤務日でもあったので、スーツにパンプス。
家に着くと、足裏にはマメができていて、
パンパンに張った足が、本当に棒のようです。
お裾分けで、長老社員の方がくださったピオーネのお土産に無邪気に喜ぶ母に、実は仕事が今日までだと話しそびれてしまいました。
疲れているだろうからと、先にお風呂を勧めてくれたので、さっさと入浴を済ませます。
自分の部屋に上がって、パソコンを立ち上げた途端、強烈な睡魔に襲われました。
まだ、10時前というのに、身体が鉛のように重く、キーボードどころかマウスのクリックさえ億劫に感じられる。
立ち上がったばかりのパソコンをすぐに終了して、昨夜は、そのまま布団に倒れ込んだのです。
今朝は、いつも通りに起きました。
本当は時間を忘れて眠りたかったのだけれど。
鉛のように重い身体は、一向に軽くならず、まだ昨日を引きずっているようです。
今月から始めたテレビのラジオ体操を、今朝は諦めました。
どんよりと重いのは、身体だけではないようです。
いっそ、今、話してしまおうか、とも思いましたが、すっかり年をとった母に穏やかな反応を期待するのは難しい。
いつも通りに支度をし、明るく手を振って、家を出ました。
リストラされたサラリーマンって、きっとこんな感じなんだろうなあ、などと思いながら、いつもより2つ先の停留所まで歩きます。
こんな日に限って、時間通りに来るバスに乗り、今度は2つ前の停留所で降りる。
汗ばんできたので、バスステーションの化粧室に寄ります。
持参したタオルで汗を押さえながら、ふと時計を見ると、あと5分で図書館が開きます。
今朝、ラジオ体操をサボった分は、これで取り戻せるかな、などと考えながら、図書館までさらに2停留所分歩きました。
開館直後と言うのに、そこそこの人が訪れています。
奥の隅の方に空いていた机に座り、借りていた本をバッグから取り出します。
今日は一日、ここで本を読む。
贅沢な一日です。