初出勤から出張なんて・・・。
県境はまたがないものの、採用日前に渡されていた膨大な資料を持って、複雑な思いの中、コロナ騒動が始まって以来初めて、JRに乗ったのです。
例年であれば、新学期初日。
今年は、1~2週間くらい早くに2学期が始まったそうですが、いずれにしても、9月1日は、通勤通学の人たちで、公共交通機関は、かなり混み合っていました。
駅までは、バスで3停留所です。
普段乗らない路線のバスなので、定刻にくるかどうかドキドキしながら待ちました。
順調に到着したバスは、乗る時には、さほど混んでいなかったのですが、停留所に留まる度、乗客が増えます。
私は二人掛けの席に座っていたのですが、音楽を聴きながら、女子学生が、ドスンと乱暴に隣に座ってきました。
あまりの勢いに、私の膝上に一瞬、彼女が乗っかった感じになります。
それでも、頭を下げたりすることもなく、彼女は、体勢を整えて一度も私の方を見ることもなく平然と席に落ち着いたのですが、私は、彼女の体温を感じる窮屈な状況に少し怯えました。
駅前の停留所で降りると、JRの小さな駅には、そこそこ乗客がいて、流れるようにホームに進んで行きます。
あまりにも暑くて、無意識にマスクを顎までずらしそうになりますが、人の多さに、ぐっとこらえる。
時々、マスクを引っ張って、顔とマスクの間に空間を作って大きく息を吸う。
これでは、本末転倒かも、と思いながら。
そんな状況であってさえ、マスクをしないで堂々と歩いている人を見ると、一瞬、目が留まってしまいます。
すれ違いざま、咳をされると、つい、身体を反らせて距離を取ろうとする。
このまま、電車に乗るのか・・・マスクをするしないに関わらず、全員が乗れば、三密は避けられないなあと思いながら電車の来るのを待ちました。
電車に乗り込むと、何とかボックス席に座ることができました。
書類にスーツのジャケットなど、結構な荷物だったので、ほっとします。
後から後から、どんどんと人が乗ってきて、バスと同じく、二人掛けの席が、瞬く間に埋まっていきます。
それが、ボックス席は、はす向かいに男性が座っていたのですが、私が座って、余った二席には誰も座ってきません。
反対の列も同じ様子。
そこで、気づいたのです。
二人掛けの席は、密接して座っても、同じ方向を向いているので、大丈夫。
ボックス席は、向かい合わせで座るような配置になるので、対角線に一人ずつ座ると、真正面は人が座らないように配慮する。
暗黙の裡に、そんなルールができていたのですね。たぶん。
スゴイ!
大げさなようですが、何だかとても納得し、感動したのです。
到着駅でも、気づいたことがありました。
タクシー乗り場。
暑い中、係りの男性が一人立っていて、乗り場に来た人たちと、一定の距離を取りながら、非接触型の体温計で体温を測っていたのです。
熱がないことを確認してから、タクシーの扉を開け、乗車を促している。
本当に暑い中、大変なお仕事だと思いました。
駅を利用しなければ知らなかった、電車やタクシーの新しい乗り方。
みんなで、この難局を乗り切る努力をしているのだと、なんだか妙に感心したのです。
【過去記事】
i-am-an-easy-going.hatenablog.com
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