「どの季節が好き?」と聞かれて夏か冬かの二択で考えてしまったよ
先日、美容院にでかけたとき、「どの季節が一番好きか」ということが話題になりました。
迷わず私は「冬!」と答えたのですが、話題を振ってきた美容師さんもアシスタントの方も「私はどうかなあ」と暫く考えるのです。
「へえ、SAWAさんは、寒いの平気なんですか?」と問われて、はたと悩みます。私は冬の寒さを思い出せないだけなのかもしれない?
春も秋も短くなってしまって、この日は11月というのに最高気温26℃予報です。
良い天気だったからか、行きがけのバスは満席で約20分立っていると背中を汗が伝わるのがわかります。
何を着るか迷いましたが、この日は長袖のTシャツに春先のロングスカート…昔母にプレゼントしたのが返ってきたブーメランスカート…でした。それでも歩いていると少し汗ばみます。
バスを降りると、さすが中心市街地です。オシャレに気合の入っている人が多い。目の前をウールのロングコートを羽織った女性が通りすぎていきました。
初夏の恰好の私と、季節を先取りした女性。
「ファッションは我慢よ」などと言いながら、どんなに暑くても9月になれば長袖を着ていた頃が私にもあったと、懐かしく思い出しました。
でも、今は無理。冬の寒さが懐かしい。
美容師さんが言います。「私、ひどい冷え性なんですよ」
「私も冷え性ですけど、それでも冬がいいんです。春も秋も最近はすごく短いし、アレルギーあるし。夏は虫も多いし。冬は重ね着できるけど、夏は脱ぐにも限界があるし、ねえ…」と答えると、「虫、きらいなんですか」と意外な反応が返ってきます。
「苦手です。もう、ものすごく苦手で、蚊も殺せないんです」と言うと「うちね、今年、ダンゴムシが大量発生したんですよ」不思議な方向に話が展開してしまいました。
「ダンゴムシ、分かります?」
「ええ」と答えると、「今年、うちの庭に大量発生して、ダンゴムシの塊ができてたんです。久しぶり室内飼いの犬を庭に出したら、うごめくダンゴムシの塊に吠えまくって大変だったんです」
そこからしばらくダンゴムシの話題です。
少しだけその美容師さんが離れると、今度はアシスタントの方が「カメムシって知ってます?」と聞いてきます。
「あまり見たことはないけど」と答えると「うち、カメムシが大量発生したんです」
ぎょっとする話題に、苦笑いするしかありません。
最終的に、彼女たちが導き出した答えは「夏」でした。「冬の寒さに比べたら、虫がいようと、どんなに暑かろうと、夏の方がましかなあ」ということらしい。
いつの間にか選択肢からは、春と秋が除外されていました。
翌朝はゴミ出しのため普段より少し早起きして、6時前に家を出たのですが、あまりの蒸し暑さにそこはかとない不気味さを感じました。
先週は、綿入りのジャンパーを羽織って出たのです。日中はまだ夏の名残がありましたが、朝夕の冷気にはピシャリとした冬の厳しさが確かにあったのです。
前の週の明け方は、月が出ていました。まん丸です(写真↑)。
一週間後の同じ時刻頃。この日は雨の予報だったからか、真っ暗で月も星も見えませんでした。この時間には珍しく車の音も聞こえないので、シャッター音が響くのを恐れて空の写真は撮りませんでした。
日の出も日の入りも、多分、暦通り。朝は6時前でも暗い。それでも気温は8月?9月?並で、長袖のTシャツの上に着た前開きのウールのワンピースが何とも暑苦しい。
これでは、人も動物も、みんなペースが狂って行動が変になるはずです。不快は不安と表裏一体なのか、急に怖くなる。
とにもかくにも今日も不安定な天気らしい。
やせ我慢がおしゃれだと信じてあれこれしていた頃が無性に懐かしく思い出されます。