初回投稿日:2019/11/04/223733
石田ゆり子さんが好きです。珍しくはないですよね。とても人気だから。私は、いつ頃から好きだったかしらと考えましたが、石田さんが20代の頃からずっと好きでした。
石田ゆり子さんを好きになったきっかけは何だったかしらと考えましたが、これは思い出せません。たしか、何かのドラマを見たことだったと思うのだけれど。
それで、ちょっとWikipediaに頼ってみました。
そうそう。美味しんぼ。ヒロインの「栗田ゆう子」役でした。主人公は唐沢寿明さんだったと思います。「美味しんぼ」はテレビでアニメ版の放送が先にあったはずです。
アニメ版が先に放送されると実写版は違和感があったりするものですが、全く印象を損なわず、とてもとても好感を持って見ておりました。1994-96年放送とあるので、何とも感慨深いです。
その後、林真理子さんの「不機嫌な果実」の主演もなさっていますが、どんなにセンセーショナルな役をなさっても、本人が役に引きずられることはありません。いつ見ても自然体の女優さんです。
とくに軽やかで、ふうわりとした声が好きです。インタビューの受け答えなど、いつも淡々としていて、ちょっぴり不器用で、そこはかとなくマイペース感が漂っているのが、声と相まってほっとします。きちんと言葉を選んで話す姿には、芯の強さも感じられます。
気が遠くなるくらい前に図書館で予約していた本が、やっと手に入りました。パラパラとめくっただけで、もう彼女の世界に入ってしまう。そんな感じです。
羨ましいような暮らしの一コマが、おしゃれで趣味の良い調度品などと共にたくさんの写真で掲載されています。
文章は読みやすく、書かれている内容はとても率直です。生活のレベルは全く違いますが、とても共感できる。
コーヒーの話。器の話。年齢の表記について。独身主義じゃありません。みんなみんな分かります。
女優さんだ、と思うところも当然あります。華やかで遠い世界です。
服が大好き。私もです。
羨ましくて仕方のないところもたくさんあって、憧れます。
ふいに襲ってくるような不安、孤独、空虚感。別世界の人なのに、たまらなく同じなんだと安堵する。「わたしもおなじです」口に出してみたくなるほど。
本書は、全体におしゃれな雰囲気が満ちています。なのに身近で、愛らしくて。
開いたページから読めばいい本です。何度も読み返したくなる本で、いくらでも見返すことのできる本です。返却日ぎりぎりまで、可能な限りページをめくっていようと思います。
友達に会うような感覚で、ぽっと空いた時間に手に取れるように、手元に置いておきたい一冊です。