母は柿がとても好きです。
スーパーで見つけたのですが、お正月用にちょうど良さそうだったので三が日のお茶うけに買ってみたのが写真の干し柿セットです。
糖分を取りすぎると良くないので1日1個と決めて、今日は富山県産のころ柿をいただきました。
まあるい形の干し柿です。
甘くてずっしりと食べ応えのある柿でした。
ちょうどお茶を淹れている頃、久しぶり友人からメッセージです。
彼女は昨年10月、家庭の事情で県外に引っ越しをしましたが、なかなか新生活に馴染めないらしく「12月には会いたいわ」と連絡をくれていました。
折角会う気満々でいたのに、LINE上の些細な言葉の行き違いで結局会うことなく年を越してしまい、なんとなく気まずさを引き摺っていたところ、年始早々の連絡です。
そこには「1月早々に会いたいわ」とあります。
「楽しみに待っています」と返信しました。
何度かのやり取りが終わったころ、別の友人からメッセージです。
「ごめんなさい。年賀状の中に差出人のないのが1枚届いていたでしょう?あれ、私です」
…ありました。
差出人を断定することができずにいた1枚が…。
彼女はそつのない人です。
ミス自体は珍しいことでしたが、メッセージにはちゃんと、送ってくれたハガキの絵柄の写真が添えられていて、間違いなく彼女からだと分かります。
連絡をもらえなかったら、別の人と勘違いするところでした。
年賀状の数は年々減っています。
今年は、十数枚しか出していません。
毎年、「もう止めてしまおうか」と迷いながら、私から出さなければ簡単に途切れてしまうのだろうと思うと心細くて、書き続けています。
4年前、実家に帰ることを決めたとき、一人暮らし最後の年末に住所変更の知らせを兼ねた年賀状を書きました。
けれど、翌々年の年賀状の枚数がぐっと減ってしまい、昨年は「年賀状が返ってきて驚きました」と添えられた賀状が何枚か届いたのです。
そのとき「案外、人は年賀状の文面は見ないものなのだ」と痛感しました。
昨年は、そんなメッセージの添えられた年賀状を見返しながら丁寧にあいさつ文を書きました。
枚数は減ってしまいましたが、やり取りの続いている年賀状の中には、「今年で定年になるよ」とか、「退官するよ」といった恩師や元上司からのメッセージや、長く専業主婦だった友人が「介護職に就いたよ」と書いてくれています。
学生時代から海外旅行の好きだった友人は一昨年にヨーロッパを回って来たらしい。
それなり枚数を出していた頃は「お元気ですか?」や「また会いたいですね」という文章が多かったのに、ここ数年の年賀状は貴重な近況報告が記されています。
「会いたいですね」の葉書にも、今年は「コロナが収まったら」と添えられていて、たった数文字が「本当に会いたい」と言ってくれているようで、なんだかうれしい。
残念ながら今年いただけなかった方たちには、もしかしたら住所変更のごあいさつが上手く伝わっていなかったのかもしれません。
折角出した葉書が転居先不明で返ってきたら良い気持ちはしなかったでしょう。
年賀状を転居通知と兼ねたことを反省し、後悔しました。
私の場合、ここ何年も年賀状の「会いたいですね」が具体的な約束に発展したことはありません。
少し寂しいけれど、これもご縁。
LINEで届く年始の挨拶も良いものです。
きっと、こんな風につながったり離れたりして形を変えながら、縁は続いていくものなのでしょう。
気負わずに、今ある縁を大切にしていきたいです。