【ご存じですか?シルバー人材センター】庭木剪定してもらいました
我が家の鬱蒼とした庭木の多くは、鳥たちが運んできた種が育ったものです。
植えた木のほうが少ないくらいで、南天やヤツデなど自分で剪定できる低木がほとんどですが、その中に一本だけ背の高いモミの木がありました。
放っておくと、どんどん伸びるので、年に1回、人に頼んで先端を切り落としていただいていたのですが、そろそろお願いできる方がいなくなってきました。
シルバー人材センターとは
シルバー人材センター(センター)とは、高年齢者が働くことを通じて生きがいを得ると共に、 地域社会の活性化に貢献する組織です。
センターは、原則として市(区)町村単位に置かれており、基本的に都道府県知事の指定を受けた社団法人で、 それぞれが独立した運営をしています。
シルバー人材センターにお願いすることは、叔父(母の弟)から教えてもらいました。お盆前、さっそく地域のシルバー人材センターに連絡して「庭の剪定を頼みたい」と伝えると、年内はスケジュールがいっぱいなので年明けになる、と言われます。
大人気なのです。
依頼から支払いまでの基本的な流れ
申し込み
地域を統括するセンターに電話を入れます。
電話では、依頼内容を確認され、業務担当の方のスケジュールを確認して、担当者が割り振られます。担当者のスケジュールから、作業が大体いつくらいになるかを教えてくださり、大丈夫であれば、担当の方から連絡が入るようにしてくださいます。
伝えるのは、依頼者の住所・氏名・つながりやすい電話番号、です。
日程調整
具体的な日程調整は、業務担当の方と直接やりとりします。
申し込み時に選ばれた担当者から、後日、連絡が入ります。
まず調整するのは、見積もりのための来訪の日程です。
見積もり時に、大まかな料金の目安を教えてくださいます。
料金の目安額に合意したら、次に行うのが、作業日の調整です。
見積もりの段階で日程調整できる場合もあるでしょうが、今回はあらためて連絡をいただくことになりました。
我が家の庭は、多くの依頼者の庭に比べて小さいらしく、見積もり時に「多分、(このくらいの広さなら)2~3時間で終わるだろうから、ほかの作業の帰りにでも寄りましょう。9月中か10月中旬くらいまでにはできると思いますよ」と言ってくださいました。
年越しの作業になるつもりだったので、小躍りして喜びました。
作業日の調整については、依頼する作業内容によっても方法や段取りが変わると思います。
作業実施
依頼作業が実施されます。依頼内容によっては、依頼者の立会いを求められることがあります。
支払い
作業後に、完了報告書にサインをしたら、約半月から1か月後に請求書が届くので、コンビニか銀行で請求書払いをします。
初めての庭木剪定
今回担当してくださる方は74歳になるとのことでしたが、親しみやすい話し方と「これぞプロ」と思わせる身のこなしの軽さに好感が持てます。
見積もり時にさらりと自己紹介をなさってテキパキと庭を確認される様子は、初めての依頼でもすっかり安心できました。
ワークマンでしょうか。上着にはファンがついていて、カタカタカタと音を立てていたのが印象的でした。
見積もり
依頼の電話をしたときに、モミの木を一本切り倒してほしいこと、まったく剪定をしていただいたことがないこと、小さな庭だが草木が生い茂っていることなど伝えていました。
見積もりに来てくださった方は、次々に庭木に触れて「これはまた咲くので、低めにまあるくカットしておきましょう」「これは増え続けるから根こそぎ除きましょう」「この木は、あちらにもあったから、切っておきましょう」「これは鳥が運んだんだねえ」と説明しながら庭全体を回られます。
問題のモミの木を伐採するにはチェンソーが必要なので、特別料金になるそうです。
そのほかの木々は、切った本数で料金が決まるらしい。
切り倒した木や枝、除いた草などは、別で回収して、重さでの請求になると説明してくださいました。
実際の作業
作業には、もう一人サポートの方が一緒にいらっしゃいました。
いらっしゃる前の週の夜に連絡があり、スケジュールの最終調整をしました。「お昼ごろに伺います」とおっしゃったのですが、12時ちょうどに来られたのには笑ってしまいました。
作業時には、なるべく立ち会ってほしい、と言われていましたが、どれを切って、どれを残すか、を慎重に確認しながら行うことで、後からトラブルになるのを避けるためなのでしょう。
くだんのモミの木は、切り倒すのにかなり苦戦なさっていました。木が固いらしいのです。最後、幹の根元にチェンそーで格子に切れ目を入れてくださいました。こうすることで、再び伸びてくることはまずないだろう、とのことです。
持ち帰っていただく木や枝、葉は最終的に門扉前に山積みになりました。
作業はきっかり2時間。2時には完了し、予告通り3時過ぎには、木々の回収も来てくださいました。
これまでのモミの木メンテと少なくなった頼れる人
地域の電気屋さん
私が高校生のころ、当時証券マンだった社長さんが一念発起で始められた電気屋さんです。古いアイロンのコンセントから発火して修理をお願いしたら、夜には治ったアイロンを届けてくださったりしていた親切な方でした。ちょうどお風呂から出たところで出くわしたので今でもしっかり覚えています。
「くらしのお手伝い」をモットーとして、電気屋さんなのに、庭木を切ったり、棚の上のものを下ろしたり、という作業も快く低価格で引き受けてくださっていました。
代替わりしてからは、作業には、まだ見習いのような方ばかりがいらっしゃるようになり、エアコンの取り付け時や、テレビや電話回線を引くときに位置間違いで開けた穴が塞がれないままいくつも残るようになりました。
私が家を出て母が一人になってからは、トラブルが続くようになります。
モミの木の邪魔な枝の切り落としを頼むと、一枝しか切っていないのに「剪定代」として5万円の請求です。
古くなった洗面台の取り換えを依頼したら、銘柄もデザインも聞くことなくいきなり商品が取り付けられました。狭い脱衣室に大きすぎる洗面台は、翌朝、歯を磨こうとする母に向かって倒れてきます。
連絡すると、洗面台の固定費用として5万円請求されました。
いつも若い作業員の方が5、6人来ていたそうです。
先代の社長さんは、父が亡くなった時もお悔やみにかけつけてくださり、母の手を取って「がんばりましょう」と声を掛けてくださっていたので、残念です。
母の知り合いの知り合いのご主人
地元の電気屋さんのサービスの低下は、近隣のなかでも噂になるほどでした。
モミの木事件や洗面台事件(我が家にとっては「事件」です)を母は友人に話したようで、近所の美容師さんのご主人が以前、庭師だったと紹介していただきます。
現在はボランティアで近所の庭木を切っているのだということで、伸びてきたモミの木の先端を落として持って帰っていただくようになりました。
「5千円でいいよ」という言葉に甘え過ぎていたのか、ある日、奥様から「みんな、人の主人を安く使うのよ」というような嫌味を言われてしまったことで、頼めなくなってしまいました。
10年近く、頼りきっていたでしょうか。
お付き合いで美容院もそちらに通うようになっていましたが、予約や施術時にトラブルが続くようになって、フェイドアウトしたのです。
叔父(母の弟)
母が一番気易くものが言えるのは、母の弟です。とはいえ、お互い家庭があるので、実際に何かを頼んだりすることはほとんどありません。
昨年、親戚の家のお祝い事の連絡をもらったとき、久しぶり「ああ、ついでにね、うちの木の枝切ってくれない?」と頼みました。
もともと職人だった叔父は現在75歳ですが、今でも身軽で脚立に乗るのも上手い。
一本だけ頼んだのに、この枝も、この枝も、と次々と切り落として、あっという間にモミの木をきれいに剪定してくれました。あと数センチで電線に届いてしまいそうだったので一安心です。
ただ、ときどき足がふらつくようだったのが気がかりでした。「来年もお願い」と言うのは難しそうです。
そのとき叔父が教えてくれたのがシルバー人材センターでした。
叔父は、もう何年も、お正月前には庭の剪定をお願いしているのだと言います。
「人気だから早めに電話しろよ」と言われていたのに、初めてのことで「早すぎるかな」と8月になるまで待っていたら、案の定、予約でいっぱいでした。
叔父さんの言うことは、きちんと聞くべきでした😢
まとめ
シルバー人材センターでの庭の剪定は、まだ請求がきていないのでいくらかかるのか正確な金額はわかりませんが、庭全体を剪定していただいても5万円を超えることはなさそうです。
作業に当たってくださる方は、現役時代にプロでお仕事をなさっていた方々です。費用対効果のバランスが良い、十分納得のいく結果が人気の理由なのでしょう。
他人の善意に甘えたり、頼ったりするのは難しいものです。心ばかりのお礼のつもりが相場より高い額を渡していて、いつのまにか足元を見られるようになっていたり。「お金じゃないよ、気を遣わないで」と気易く言ってくれた人にお願いするのに、知らない間に顔色を窺っていたりして、だんだん気まずく、頼みづらくなっていくのです。
人付き合いの苦手な人間の言い草だと思われるかもしれませんが、困った時はサービスを利用するのが一番楽だと実感しています。