それでも「大豆田とわ子と三人の元夫」が面白い
初回投稿日:2021/05/25 最終更新日:2023/09/24
どうしてもうまく書くことができませんが、ハマっています。
「大豆田とわ子と三人の元夫」
いまは、会話劇は流行らないらしい。
それでも、会話のテンポや舞台や衣装、全部心地よくて毎回必ず見ています。
客観的に論評するようなことはできないけれど、共感もするし、些細なことを思い出したりもしている。
共感と言うより、身につまされる、と言うほうが的確かもしれません。
たとえば今日、とわ子が社長を務める会社が買収されることになり、買収先からとわ子がパワハラの疑いを列挙されるシーン。
ある社員の歪んだ正義感による悪意に満ちた事実の歪曲。
立場は全く違いますが、私は経験している。
今でもときどきフラッシュバックに苦しんでいる。
軽妙で洒脱味のあるドラマだけれど、根底には結構シリアスなものが流れていて、ときどきグサッとくるのを「共感できる」と言うことにして観ています。
今夜、刺さったのはそのシーンではなく、とわ子がオダギリジョーさん演じる謎の男とテイクアウトコーヒーを歩きながら飲むシーンです。
昔…ずいぶん昔ですが、誘われて「アバター」(映画)を観に行きました。
上映前にカフェスタンドでコーヒーを飲みました。
わたしは、テイクアウトカップにつけるプラスチック製の蓋が苦手です。
熱々のコーヒーが、いつ、どれくらいの速度で、どれくらいの量、口の中に入ってくるのか分からなくて怖いのです。
必ず、蓋を外して、少しずつ啜ります。
「なんで外すの?」とその人は聞きました。
理由を話すと「ふぅん」と言ってから徐に、自分のカップの蓋を外して同じようにして飲みました。
たったそれだけのことですが、ふと思い出して、まるでパラレルワールドを行ったり来たりしているかのような妙な気分でとわ子を見ていたのです。
◆◆◆
裏のお宅には、小さなお子さんが三人います。
我が家のお風呂場と裏のお宅の居間?が向かい合っているらしく、お風呂に入るときに子どもたちの声がよく聞こえます。
それが、最近は常に激しいケンカをしているのです。
キーッ!キャーッ!ドシンバタン!
走り回り、物を投げ…笑い声が聞こえれば安堵しますが、ひたすら叫び声が響けば、いくら幼いといえども心配になってきます。
しかも今夜は、犬までが参戦して、ワォーン、ウォウォウォーン!と何度も遠吠えのような鳴き声を上げる。
一度だけ、お母さんの「こらぁっ」という怒鳴り声が聞こえました。
閉塞的な毎日が続いているので、無邪気には思えません。
大丈夫かなぁ。
心配になります。
かくいう私も、最近は、気力がなく、原稿が進みません。
常に締め切りに追われている感覚はつきまとうので、夢の中でも文章がああでもない、こうでもない、と考えています。
◆◆◆
そんな状態であったので、今夜の「大豆田とわ子と三人の元夫」が、思いがけずポッとするような記憶を呼んでくれて、そのことがうれしかったなあと思っております。