迷子の日記。行ったり来たり。

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短歌を読んだことがありますか?今読みたい歌人・短歌10選!

初回投稿日:2019/10/24/000000 いろんな状況で、行き詰まりを感じたり、息苦しさを感じたり、絶望感に襲われたりして、もう二度と立ち上がれないと思うことがあります。 そんな時、短歌を読んで救われたことがありました。写経のように心に響く短歌をノート…

九月二十日

初回投稿日:2020/09/20 最終更新日:2023/09/20 ※2020年9月に公開したものに加筆修正して再投稿しています。 昨日までみんな夏が終わらない と言っていたのに今朝はぶるっと震えたり するので 私が眠ってしまっているうちにどこかで話し合いが行われて夏か…

不思議な時代に不眠症になる

初回投稿日:2023/09/08 昨日(2023年9月7日)はどこのチャンネルにしても同じニュースが流れていた。 今朝もまだ同じニュースが流れていた。 昔から「ものすごくファンだ」ということはなかったけれど、憂鬱な朝にはSMAPの『がんばりましょう』にずいぶんと…

猫を飼う

初回投稿日:2022/05/06 天井から ゆらゆらと 毛虫が降りてきた 蜘蛛のように 糸を垂らすわけではなく 羽虫のように ただようのでもなく 埃のように どこからか 毛虫が降りてきた 母が素手で捕まえようとするものだから つい 声を上げてしまうと 三歳児のよ…

逃避

初回投稿日:2022-03-10 さっき淹れたばかりのコーヒーが あっという間に冷めてしまう そんな 寒さが好きだ ゆるゆると 生温くなってゆく ああ また 春が来る 照りつける太陽の じりじりとした 夏が怖い できることなら 秋が来る前に 逃げていきたい 走り出…

家が欲しい

家が買いたい わたしだけの家 だれにも気兼ねせず 心からくつろげる家 わたしの居場所 他には何もいらない 一人でいい 一人ぼっちでいい 思いっきり寝られる 家がほしい もし家が買えたら 猫が飼いたい わたしはそっと抱きしめて はじめて 涙を流すだろう

季節の中で秋が一番突拍子もなく訪れる けれどそれは 私を置き去りにするのではなく 私を安堵させるのだ 澄んだ空 冷えて行く空気 天は徐々に高くなる そして私は 大きく呼吸をするのだ //

風船

息を吹き入れてパンパンに膨らませたらしっかり口を結ぶ たまに結ぶのに失敗したらまた息を吹き入れる それでもどんなに慎重に丁寧に口を結んでもゴムが劣化するのかどこからか空気が漏れてやがてしぼむ 残ったのはだらしなくゆるんだゴムの残滓 思いっきり…

ある水曜日の街の景色

朝8時前 信号待ちの車はわずか すれ違った自転車は2台 水曜日のラッシュアワー ふらふらと彷徨う青年 道沿いのラーメン屋の軒先に しゃがんだ彼と ふいに目が合う のっそりと彼は立ち上がり 薄笑いを浮かべて 私の方へ向かって歩き出した 紫のスウェット 伸…

【短歌】桜の季節に読みたい短歌

初回投稿日:2020/03/24/235736 今年は、コロナウイルスで何もかもが変わってしまいました。日常生活は不自由で戸惑うことばかりです。 それでも、どんな状況であっても桜は毎年、変わらず咲きます。近くの川沿いの桜の蕾も次々とほころんできました。 さく…

【現代短歌】バレンタインに読みたい短歌

初回投稿日:2020/02/14 バレンタインデーですね。今日ぐらいは、瑣末なことは置いておいて、恋のことなど考えるのもいいものです。 特別な人がいてもいなくても、振り返る思い出があってもなくても。 バレンタインにふさわしい短歌をいくつか挙げてみました…

母の家計簿

誰に似たのか 私は三日坊主で 何をやっても続きません 母は 父と結婚してから 今日までずっと 一日も欠かさず 家計簿をつけているというのに この間 不意に母から連絡があり 家計簿を処分すると言います 明日の ごみに出すのだと言います 母は家計簿を 一冊…

蜘蛛の糸

ほらほら 母さん 見てください 私 中指から 蜘蛛の糸が出せるようになりました このあいだ でかけようと 玄関を開けましたらね 空から 蜘蛛が降ってきまして 部屋に入ってきそうになったので 慌てて 手で払いましたら ふわふわと 蜘蛛が地面に降りまして ど…

母の留守電

ある嵐の過ぎ去った夜 テレビのニュースに 母の幼なじみの家が映っていました 床上浸水で 公民館に避難した人の 家だといって 畳を全部上げた居間が映っていました 「みいちゃん」 叫んで母は受話器を手にしました ジーコロジーコロ うちの電話は黒電話 間違…

父の死

父が亡くなってから暫くの間母は毎朝父のことを呼びながら泣きながら起きた子供のように両手で目をこすりながらしゃくりあげて泣きながら起きた暫くの間私はそんな母の隣に寝て母の泣き声で目覚めたそうして母が泣いていることには気づかなかった風にしてそ…