※初投稿日:2021年8月11日
まるで生暖かくヌルッとしたものが喉を通って胸の奥に落ちていくような、なんとも気持ちの悪いものが残る作品でした。
なにが一番不快だったかというと、主人公の気持ち、発想が想像できたことです。
たとえ同じ状況におかれても、自分は絶対に同じことはしない。
本当にそう言い切れるだろうか、と自問している自分に嫌悪しながらも、断固として言い切ることができないことに遣り切れない思いがします。
しかも、主人公の妻を私は知っています。
この小説の厳しさは、登場人物の顔がリアルに浮かんでくるところにあるのかもしれません。
そういえば、何年か前にこの話をテレビで観たことを思い出しました。加賀恭一郎シリーズです。
たしか、年末の再放送だったと思います。
2010年にTBS系「日曜劇場」枠で放送された連続ドラマ『新参者』のSPドラマとして、2011年1月3日 21時 - 23時24分に放送された。
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